雑記帳

文化的なるもの

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一昨日、昨日と二晩続けて宴がありました。

一昨日は、二人展会場にてギャラリーオーナーの清水さんに企画していただいたジャズライブ。演奏者6人に対して聴衆20人ほどの小さな集まりでしたが、両者の間に垣根はなく、言葉を交わしながら演奏が進んでいくような一体感を味わえました。

親しみやすいスタンダードな曲が多い中で異彩を放っていたのは「色彩のブルース」という曲。
この曲は、日本の二人組バンドEGO-WRAPPIN(エゴラッピン)が2000年に大ヒットさせた曲で、すでに日本のスタンダードと言ってもよいほどです。
多分清水さんが僕らの展覧会のタイトルに合わせてリクエストしてくれたものでしょう。とても難しい曲だと思いますが、演奏してくれました。

他にちょっとしたパフォーマンスもあったりして、とにかく楽しかったです。

昨日は、今年で3回目になる「FARM  in EBETSU」がありました。
江別市で唯一ミシュランに載ったフレンチレストランのシェ・キノさんが中心になって企画するFoodとArtがRingになってMusicとつながるイベントです。
僕はもちろんArtの部門に出品参加しているわけですが、途中からそれとなくFood&Drink部門へとシフト、スタッフの一員であることを忘れて楽しんでしまいました。

                                             

出席者160名、スタッフ数十名の大きな会です。

演奏の合間にオークションがあったりして、踊るのも自由、「2時間半は短すぎる」との声が多く聞かれた盛大なイベントでした。

                                                                       

                                                                          
3年前に始めた当初は人数集めに苦労し、僕も何とか人を集めようと駆けずり回った記憶がありますが、今回は早々とチケットを完売したらしいです。
リピーターが多いこととクチコミで評判が広まったおかげでしょう。
来年からはチケットの入手が難しくなるかもしれません。

僕が江別市に引っ越してきた当時、20年近く前ですが、あるイベントの企画会議の席上で「それは文化的じゃない!」と発言し、一部の人々と議論を繰り返したことがあります。それまでの会議の中で、役所の指導を待ちながらもそのやり方を批判し、イベントの参加者を不当な理由で選考したり排斥したり、しまいには発言さえさせまいとする一部勢力の言動に業を煮やして発した言葉です。
”文化”というものは、その町を魅力的で活気ある住みやすい場所にする力があり、誰もが分け隔てなく自由に参加できるものであるべきと思いますが、やり方を間違えると全くその逆の非文化的結果になります。

では、文化的であるためにはどうしたら良いのか?僕は、たったふたつの条件を満たせば良いだけだと思っています。
ひとつは「自発的であること」、ふたつ目は「他者と交流すること」です。前出の企画会議では、この二つともが阻害されていました。

さて二晩続いた宴は、規模の違いはあるものの、どちらも十分過ぎるほどに文化的でありました。
しかし正直なところ僕は、”文化”なんて言葉を口にすること自体気恥ずかしい思いがしていやなのです。そんなことをいちいち考えなくっても、飲んで食べて楽しんで、それが自然に魅力ある豊かな社会つくりにつながっていくという生活が理想です。

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