雑記帳

第8回ボザール海外研修旅行ーその10-

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研修旅行報告を再開します。
すでに細部の記憶が曖昧になりつつあるので急がなければなりません。

第12日目(10月29日) :
ルーヴル美術館へ。

説明するまでもなく世界最大最高の美術館と称されるところです。
しかし近年さらにルーヴル美術館の名を強く印象付けたのは、このガラスのピラミッドでしょう。

1982年、ミッテラン大統領が立ち上げた「大ルーヴル整備計画」に則って、フランス政府はルーヴル美術館近代化のための改造案を世界に公募しました。

                                                      コンテストで選出されたのは、中国系アメリカ人のイオ・ミン・ペイ氏の斬新な設計でした。
このときもやはり、エッフェル塔やポンピドゥーセンター同様、賛否両論の議論となりましたが、結論もいつもと同様、1989年にピラミッドは完成し現在に至っています。

完成したのはピラミッドだけではありません。その下で大々的な工事が行われ、言わば巨大な地下入口を作ったのです。

そのおかげで随分便利にはなったものの、訪問者の数も飛躍的に増えて、時には長蛇の列ができ入場制限をするほどです。

                                                        

ミロのヴィーナスは場所を移されて見やすくなりましたが、モナリザの前は相変わらず人でごった返しています。
                                                                                               
因みに、フランスでは”モナリザ”のことを”La  joconde(ラ・ジョコンドゥ)”と呼んでいて、以前は「モナリザどこですか?」と聞いても通じませんでしたが、最近は通じるらしいです。

                                                  

                                                                                     

ルーヴルにはステンドグラスがいくつか展示されていて、その中で一番大きな作品です。
高さ7~8メートルはあるでしょうか。
                                              

工芸学校の学生だったころ、まだそのときはルーヴルにステンドグラスはひとつも展示されていませんでしたが、あるとき膨大な収蔵リストの片隅にステンドグラスが載っているのを発見して、見てみたいと思いました。

ルーヴル美術館は、展示している以外にかなりの作品を倉庫に保管しており、希望すれば見せてもらえるという制度があります。
申込書を書いてから一ヵ月後(だったかな?)、日本人先輩二人と共に指定された日時に美術館へ行くと、年配の男性ガイドに案内されて鍵のかかった一室へと通されました。
                              

大きくて立派なサロンのような部屋の真ん中に組み台を仮設し、観覧を希望したステンドグラス数点がうやうやしく展示してありました。
その準備には相当の時間と労力を費やしたであろうことは明らかで、たかが三人の外国人学生のためにそこまでやるんだということに感服しました。
しかし感服しすぎたせいか、肝心のステンドグラスがどのようなものであったかは全く記憶にありません。
                                                                                        この日はその後サン・ジェルマン・デ・プレ界隈を散策するだけで終わり、帰りがてらサラダやパテやチーズにワインとバゲットを買って、ホテルの一室に集まって夕食となりました。
レストランのディナーも悪くはないけれど、ホテルの部屋でテーブル代わりのスーツケースを取り囲む食事も、ホッと一息つけるような気がしていいもんです。

ー続くー

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