雑記帳
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虹をつかむ男

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「う~ん、う~ん」とデザインテーブルの前でうなり続けて一週間が経ちました。
テーブルの上には昨年描いたステンドグラスのデザインが載っていますが、描いてから時間が経ちすぎたせいか、最初抱いたイメージを鮮明に呼び戻すことができずに苦しんでいます。

自分はこの作品で何をしようとしていたのか?
デザイン画と一緒に提出した説明文も残っていますから、大体のことは分かるし、すでに決まっているも同然なのですが、どこか確信がもてない、「よし、これでいくぞ!」という盛り上がりがありません。

情熱を取り戻すためのきっかけになればと、色々なことをやってみますが、虚しく時間は過ぎていきます。

ビートルズを聴く、ギターを弾いてみる、笛を吹いてみる。

雪の晴れ間に散歩に出かけ、橋の上から川面を眺め、水鳥の写真を撮る。

コンピュータ相手にチェスの対戦を延々と続け、やっと勝ったところでやめる。

テレビでオリンピック中継を見ながらチョコレートに噛り付き、ひっきりなしにコーヒーを落とし、カルヴァドスを舐める。

ついには若き日の写真アルバムを持ち出して、しばし思い出に浸る。

あのころ読んだ本、見た映画、通った学校・・・・・・

「そうだ!あれだ!」
雷鳴のような突然のひらめき。
「虹・・・虹色!!!」
高校美術部時代に描いた一枚の絵を思い出しました。
工房3階の物置の奥深くに保管しているはず。

心はたちどころに18歳に戻り、3階に通じる狭い階段を駆け上がったのですが、実際の年齢を忘れていました。ステップを踏み外して思い切り両足の脛を打ち、しばらくうずくまって悶絶。

それはともかく、20年前、工房の移転時にしまい込んだままのそれを、奥の奥からやっとのことでひっぱり出してきました。

ー続く

 

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