ようやくガラスカットに入ります。
上から、僕が学生時代より40年近く使っているフランス製ダイヤモンドカッター。
その下は35年ほど使っている日本製ダイヤモンドカッター。
一番下が30年ほど使っている日本製ホイールカッター。(但し刃は何度か交換しています)
用途に応じてこの3種を使い分けています。
ダイヤモンドカッターの先端には、人工ダイヤの小さなかけらが付いています。フランス製と日本製ではその付き方が違います。
ホイールカッターの先端は鋼鉄の小さな車輪です。
ダイヤモンドカッターは大切に扱えば100年でも使い続けることができますが、ホイールカッターは磨耗するため3年くらいで先端のみを交換します。ダイヤモンドカッターを使いこなすにはかなりの熟練を必要とするため、近頃ではほとんど使っている人を見なくなりました。
ちなみにボザール教室の生徒にはダイヤモンドカッターを使ってもらっています。その方がガラスカットの技術が上達しやすいからです。
他に必要なのはペンチ類。
上は学生時代より使っているフランス製ペンチ。
工芸学校の金工のアトリエに行って焼入れをしました。
工芸学校ではまず自分が使う道具を作ることからやらされました。
その下は通称”ワニグチ”と呼ばれている割り取り用ペンチ。(台湾製)
さらにその下は通称”ガリ”と呼ばれている削り用ペンチ。(日本製)
道具を揃えたら、作業台の上にガラスカット用の枠付き板を置き、ガラス屑を入れるバットを脇に置いて作業開始です。
ガラスの色味を確認しながらの作業ですので、使用するガラスを周囲に並べています。
ガラスカットは大抵2階のこの部屋でやっています。明るくて作業がしやすいのです。
特に冬は外一面に雪があるためガラスの色が見やすくて快適です。
ー続く