すっかり春めいた北海道でしたが、また雪が積もって冬に逆戻り。
工房の向かいの空き地の白樺林が雪に映えます。
ハルが逝って以来、空き地に入るのは初めてのことです。
遠くにハルと仲良しだった犬が散歩している姿が見え隠れし、ハルが目の敵にして追い掛け回していたカラスたちが、高い枝の先で退屈そうにじっとしています。
だらだらしてる場合じゃないな、とは思うのですが・・・。
現在進めている仕事は、施主の希望で白樺とななかまどの木を主題にしています。
これはやはりエッチングで表現したいと思って、全体の4分の3をエッチングガラスが占めるというデザインをしてしまいました。しかもその半分は 緑色のガラス、色の層が厚くて腐食作業にかなりの時間を要します。
ああ、なんでこんなデザイン考えついたんだろう~と嘆きつつも、とにかく前に進むしかありません。
エッチングの作業は、シートカットまでは比較的楽に過ごせます。
暖かい部屋でテレビを見ながら、腐食作業の手順をシミュレートしつつ、ひたすらにカッターナイフを走らせる時間は、結構快適と言ってもよいほどです。
知らないうちにというわけにはいきませんでしたが、シートカットがすべて終わって腐食の準備が整いました。
このあと、真冬の腐食作業は大変です。
やる気がなくてできる作業ではなく、テレビを見ながらなんてリラックスできる工程はひとつもありません。
ー続くー