川風便り

キスリングの灯ーその19-

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「キスリング展」に関する投稿がしばらく続いたが、これで最後にしようと思う。

搬出

展覧会の搬出ではいつものことだが、「やり終えたあ~」という気持ちと「終わってしまった・・・」という気持ちが交互にやってくる。
満足感と虚脱感、その中には多くの人に見ていただいた、買っていただいたという事実の一方で、もっと見せたかった、もっと売りたかったという生々しい欲求があり、これは一種の不完全燃焼だ。しかし我々のような仕事に、というより人生そのものに完全燃焼はない。燃え残った屑は、次に仕事をする時の強力な着火剤となる。
また、この展覧会関係者の方々との出会い、中でも共働者として多くの刺激を与えてくれたキャンドル作家の米澤純さんとの出会いが、今後の制作活動における大切な燃料となると思う。

昨日あれほど賑わっていた会場だが、今日は搬出作業の人々があちこちで忙しく立ち働いており、片隅に積まれていくダンボール箱が妙に際立って見える。

新しい土地

新型コロナ感染の影響により、予定の半分の会期しか開催できなかった北海道展。主催者側の心痛や苦労は想像できるが、ショップグッズ制作者としては良いこともたくさんあった。
展覧会が全く開催できない可能性が強くなっていた頃、すでにグッズの制作を終えていた我々のために、まずネットショップ販売を先行してくれたこと、その宣伝をするためにTVのスポットCMを制作してくれたこと、これは本当に有難かった。

そしてさらにだけど、主催者様の配慮により「キスリング展」グッズは、次の開催地鹿児島へと向かうこととなった。
「キスリング展」は日本国内各地で開催される巡回展だが、主催者が土地ごとに異なるため特注グッズの持ち回りは原則としてやらないそうだ。にもかかわらず我々の北海道産グッズを、南の新しい土地でもう一度展示させていただけるということになり、制作者としてこの上ない喜びだ。

鹿児島市立美術館「キスリング展」

このところ続いている九州の大雨被害が心配だ。新型コロナ感染もまだ終わってはいない。
無事開催されますように。

「キスリング展」鹿児島の次は、9月12日~10月25日の間、JR京都伊勢丹7F隣接の美術館「えき」での開催が決まっており、これが巡回展最後ということ。
しかし京都展で我々のグッズ販売予定は今のところない。

もし京都でもグッズ出品できるということにでもなれば、大喜びでお知らせするのは間違いないが、ブログでの「キスリング展」に関する記載はこれで終わりにしよう。

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