9月20日昼頃、パリ、オルリー空港着。
ホテルへ直行しチェックインの後 、遊覧船バトームーシュでセーヌ川クルーズへ。
パリの中心を流れるセーヌ川を往復すると、大まかなパリの様子が分かります。また、遊覧船のイスに座ったままの一時間は、旅の疲れを癒すためにもちょうど良いので、いつもこのタイミングで利用しています。
その後オルセー美術館を見学してこの日は終了。
翌21日は、パリ郊外の小さな村ジヴェルニーへ行き、モネの庭を訪ねる。
昼食にシードル(リンゴ酒)を飲んでゆったりし過ぎて、帰りのバスに乗り遅れました。
22日もパリを離れシャルトルへ。 ステンドグラスで有名な大聖堂を見学。
大聖堂の横には、世界的にも名前の知られているステンドグラスの工房アトリエ・ロワールが経営するギャラリーがあります。日本のあちらこちらにロワール工房の作品がありますが、箱根彫刻の森美術館の「幸せを呼ぶシンホフォニー」(1975年ガブリエル・ロワール作)というダル・ド・ヴェール(厚板ガラス)の塔が有名です。
通常月曜日は休みですが、ジャック・ロワール夫人のミシュリーヌさんとその娘さんのナタリーさんが店を開けて待っていてくれました。ギャラリーには20数年前から作品を委託しています。今回は4点の作品を預かってもらいました。毎回新しい作品を見せる度に「なんて素晴らしい作品でしょう」と大袈裟に褒めてくれるのは、半分社交辞令だと分かっていても嬉しいもので、ついつい頬が緩んでしまいます。
翌23日はヴェルサイユ宮殿へ。旅行参加者の中には、ルイ王朝の栄華の象徴とも言えるこの豪華絢爛な宮殿の訪問を一番楽しみにしている人もいました。ところがここでちょっとした事件が!!!
映画「マリー・アントワネット」のヒットもあってか、宮殿はこれまで見たことがないほどの大賑わいでした。
人混みに押されながら宮殿内を進むと、そこにもうひとつこれまで見たことのない光景が現れました。
ピンクの風船(本当は金属)で作った大きな犬です。
初めて見る人にとっては、訳の分からない代物でしょう。
さらに進むと 、ペットのチンパンジー”バブルス”を抱いたマイケル・ジャクソンの陶製の像が現れて(実はたいへん有名な作品です)、その後も天井から吊るされたロブスターや、巨大な風船など奇妙なオブジェが16点展示されていました。
これらの作品はすべてアメリカの現代芸術作家ジェフ・クーンズによるものです。
ベルサイユ宮殿を楽しみにしていた同行者は、当然のことながら拒否反応、「何これ!?気分ぶち壊し!」 お怒りごもっとも。
でも、これがフランス、これがパリなのです。
フランスでもこの展覧会の開催は、賛成と反対、真っ二つに分かれて大論争になりました。
それは、かつてのエッフェル塔や、ポンピドーセンターやルーブル美術館のピラミッドができたときの現象に良く似ています。
でも結局はやってしまうのです。それがフランスです。
12月4日まで。
その後は宮殿の広大な庭園を散策し、少々マリー・アントワネット気分に浸った後パリに戻り、夜は眠たい目をこすりながらリドのレヴューに出かけて、もうひとつのパリを鑑賞しました。
そしてついに旅行の最終日。朝から大忙しです。
ルーブル美術館~ノートルダム寺院~オランジュリー美術館~ポンピドーセンターを回り、夜9時からレ・アル地区(旧パリ中央市場)の肉屋が経営するレストランにおいて、特大のステーキと極上のワインで最後の夜を楽しみました。
あっという間の2週間、毎回心に浮かぶ感想です。
日本に帰る飛行機の中で、麻生政権の誕生を知りました。
おまけの写真 ; ルーヴル美術館にはセルフサービスのレストランがありまして、ここで昼食をとるのが恒例になっています。 料理は国別に分かれていて、今回僕が選んだのはアラブ料理の”クスクス・メルゲス”です。
細かい粒上のパスタの上に、羊の肉が詰まったメルゲスというソーセージをのせて、ひよこ豆や大根を煮たスープをかけます。横にはアリサという結構強い香辛料がのせられています。パリには昔クスクス専門の学生食堂があり(今もあるかな?)、アラブ人学生に混じってずいぶん通いました。