雑記帳

愛着心を捨てるーその6-

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東京の美術予備校を中途退学した僕は、次の目標をフランス留学に定めました。
そのための準備として1年間を、働いて渡航資金を貯めることと、フランス語の勉強をすることに費やしましたが、その期間に描いた絵が残っています。

 

たったの4点ですが、すべてガラス絵です。

家が建築屋だったので、倉庫に積んであった廃材のガラス板付窓枠を利用しました。

ガラス絵には、板の裏側から描くという面白さがあります。

 

これは自画像、10代最後の自分がここにいます。

後にステンドグラスを作ることになるとはまだ知る由もない自分です。

 

それまでの受験用絵画から開放されて、自由に表現する喜びを感じていたと思います。美術大学への進学をとりやめ、美術の世界に進むことさえやめようと考えていたにもかかわらず描いていた絵です。習作以上に愛着を感じます。
これはもう少しの間とっておこうか?

ー続く

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