雑記帳

続・タンポポを描く

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夏期講習「タンポポ」が先週終了。
パテつめから真鍮枠取り付けまでの作業を工房で終えましたが、その後3日間ほど続くパテ乾燥から最終クリーニングまでの作業は自宅でやっていただき、作品完成!となります。

というわけで、僕は完成作品を見ていませんから、受講者2名に写真を送っていただきました。

ステンドグラス タンポポこの作者とは、タンポポの並び方について繰り返し意見を交換しました。

僕の最初の指摘は、「並び方が整然としすぎるために平面的で図鑑の挿絵のようだ」と少々手厳しいものでした。

その後、四隅の図柄との関連から物語を構成し、イメージを膨らませることで空間に余韻ができて、見る者の想像力に刺激を与える情感が生まれたと思います。

エッチングやエマイユの絵付け作業を、丁寧でありながら時に手早く進める方でしたが、作品も同様、繊細さと思い切りのよさが共存して大きな魅力となっています。

ステンドグラス タンポポ

 

こちらの作品も、やはり最初はタンポポの並び方について相談し、微妙な位置調整をしました。

モチーフを重力的均衡位置に配置する独特のバランス感覚を持っていますが、それが退屈さに繋がることをコーナーの蝶が防いでいます。
蝶を登場させることで一気に想像の世界が広がりました。

カッティングシートのカット技術に優れているため、細かな形をきっちりと表現することができており、見る者に安心感を与えます。

 

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