齢を取ったら物忘れが激しくなります。
「いやしかし、それは努力次第である程度克服できることでしょう」と周囲に吹聴していたのは5年前、「忘れてないふりならできそうだ」と密かに思い始めたのが3年前、昨年は「忘れて何が悪い!」と、ついに開き直ってしまいました。
昨年11月に出版された「忘れる力 思考への知の条件」(外山滋比古著)は、そんな僕たちを勇気づけてくれます。
記憶と忘却は、敵対関係にあるのではなく協調関係にある。
それが整って初めて柔軟な「思考力」が生まれる。
賢くなるには、もっと忘れろ!
というようなことが書かれております。
さて、忘れる力を人並み以上に身につけた僕が教えるボザールステンドグラス教室のキャッチフレーズは、”忘れる生徒は良い生徒”です。今日教えたことを来週にはすっかり忘れている方、すばらしいです。そういう人に「前にも言ったはずだけど~」なんてことを僕は決して言いません。前に言ったかどうか覚えてませんので。