川風便り

キスリングの灯ーその11-

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新型コロナ騒ぎの真っ只中、札幌市中心部に位置するSTV札幌テレビ放送社屋を訪ねました。
STVは「キスリング展」主催者様のひとりで、展覧会ショップの運営を担当しています。
道中の電車はがら空き、STVの社員も時間差で出勤しているとのことでした。

午後1時30分、STVのスタッフ2名と米澤純さんにキャンドルホルダーの試作品をお見せしました。
当然のことながら、注文品ですから注文主の承諾が必要です。米澤さんの賛同も得なければなりません。ステンドグラスの仕事ならデザイン原画をプレゼンしている段階です。
実を言うと僕は結構な小心者で、デザインのプレゼン前は脂汗が出るほど緊張します。何かを見逃してるような気がして、そこを指摘されて最初からやり直しになるのではないかと怯えるのが常です。
僕以外の関係者は皆女性、試作品を見た時の第一声は「わーっきれい」「すてきですね」だったので一安心、心の余裕を持って説明することができました。
最初の反応が芳しくないときは、そのあと何を説明してもまるで必死に言い訳をしているかのよう、何とか挽回しようと焦れば焦るほどドツボにはまって抜け出せなくなり、ついには自分の非を認めざるを得なくなります。そういう光景を最近よく目にしてるような気がするなと思ったら、今ハマっているアメリカンTVドラマ「クローザー」劇中取調室の容疑者の姿でした。

幸い打ち合わせ会議に参加した方々は、「クローザー」の主人公ブレンダ・リー・ジョンソンのごとく手厳しい方は一人もおらず皆優しい方ばかり、穏やかに会議は進んで、製品数と搬入方法、ショップでの販売価格、展示方法、売れた時の梱包の仕方等々話し合うことができました。
キャンドル作家米澤純さんには、僕とは別の視点でホルダーの写真を撮っていただけないかとお願いし、快く引き受けていただきました。

―続く

 

 

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