鈴木章北大名誉教授のノーベル化学賞受賞の報道があったのは、去年の10月のことでした。
鈴木教授は僕の住む江別市にお住まいで、新聞やテレビで何度も”江別市在住”と報道されていますが、本州の知人友人にそのことを話しても、知っているという人はほとんどいませんでした。
それより前の8月に起きた事件でも江別市の名前が全国的に報道されたものの、それで特に知名度が上がったわけではなかったようです。
その事件を御存知の方は多いと思いますが、札幌市で起きた凶悪犯罪の犯人が不動産会社勤務で姓が同じというだけで、江別市の「外山不動産」が犯人の親であるとネットに虚偽の書き込みをされた上に、それを見た多数の人間から抗議やいやがらせを受けることになった、という事件です。
「外山不動産」は僕の自宅のすぐそばで、僕も何度かお世話になったことがあります。
地元に根ざした誠実な商売をしており、悪い噂を聞いたことがありません。
虚偽の情報を流した張本人は先月中頃逮捕されましたが、静岡県の小学校講師男性(34歳)でした。男性は2000ものサイトを開設しており、”アフィリエイト”のシステムを利用し、月に20万近い利益を得ていたということです。サイトの訪問者を増やすために、虚と知りながら刺激的な情報を書き込んだもので悪質です。
しかし驚きなのは、情報の真偽を疑うこともなく、罪もない無防備な相手に匿名の攻撃をしかける人間が多数いるということです。
現在大きく報道されている中東の民主化運動は、昨年12月中頃チュニジアから始まったものですが、そもそものきっかけがネットサイトに投稿された動画であり、それに関する抗議行動がネット上で「ジャスミン革命」と称されて大きな拡がりを見せ、ついには1月14日ベンアリ大統領を亡命に追い込み、23年間続いた独裁政権を倒すことになりました。
続いて 2月12日、エジプトのムバラク大統領も辞任に追い込まれましたが、その背景には”フェイスブック”や”グーグル”や国際的ハッカーグループの協力があったようです。
その後もリビアやバーレーンに飛び火し、ここでもネットの力が大きく作用しています。
「中国でもジャスミン革命を!」というネットの書き込みがあって、中国政府は危機感を強めネットの規制に乗り出しました。
15年ほど前に初めてインターネットを体験し、その可能性を想像して身震いするほど感激したことがあります。「これで世界が変わる!」と周囲にふれ回ったら、「大袈裟な」とどこでも一蹴されました。しかし今現在、本当にネットの力で世界が変わりつつあります。
世界はさておき、僕個人の経済状況に革命を起こそうと思って昨年始めたネットショップ、ようやく少し動きが出てきました。
御注文いただいた「カワセミ」のボックスです。
在庫がなかったので新たに作りました。
”アフィリエイト”の方もやってますが、サイトひとつでは微々たる収益です。
貧乏神の長期独裁政権を倒すのは容易なことではありません。