雑記帳

夜の仕事

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僕の昔からの、多分高校生くらいからの習慣ですが、デザインは夜にやることにしています。
結婚して、特に子供ができてからは、夕食や入浴の時間が長くなって、工房に戻るのは22時頃というのが普通になりました。
そこからスタートして、お茶を入れたり、テレビを見たりしながら準備を整え、実際に机に向うのは22時半頃、そうなると順調に行って作業がはかどるのは23~25時半の間、片付けて工房を出るのは26時、つまり午前の2時頃となります。

20年以上続くこの習慣を、3日前の夜も実行しかけていましたら、何やら外が騒がしくなって、ヘッドライトの眩しい光がカーテンを走りぬけ、地響きまでしてきました。工房の建物は築45年と古く、土地も川のそばでゆるいため、大型のトラックが通れば震度4の地震と区別がつかないほどに揺れ動きます。カーテンを開けて外を見ると、暗いはずの道路は多数の車両や重機のライトで明るく照らし出され、交差点には着膨れした交通整理員が立って、めまぐるしく誘導灯を振り回していました。

実を言うとこれは毎年のことなので驚きもしないし、むしろそろそろ来る頃かなと待ちわびていたくらいですが、排雪作業の一団なのです。
しかし知らない人が見ると、非日常的な音と光と振動の協演に加えて、あまりにも手馴れたチームワークやその緊迫感に少々驚かされるでしょう。
                     
SF映画に出てくるUFOの墜落現場で軍隊が働く場面を連想してしまいます。

                                                                               

除雪と排雪は違います。
除雪は道路に溜まった雪を脇に寄せるだけですが、排雪は脇に高く積み上げられた雪をダンプに積んで雪捨て場まで運ぶ作業です。

かなり大掛かりな作業になるため夜中から朝にかけて行います。
                                                                                                
僕の知人も重機の運転手をしていますが、朝方家に戻り夜になるとまた作業に出かけるという昼夜逆転の生活を冬の間ずっと続けるそうです。

                                                                                      
しかも現場は死ぬほど寒く、緊張を強いられる作業の連続で、ときに住民からクレームをつけられたりもして、大変な仕事だなあ~とつくづく思います。

                                                                                          
以前に一度熱々の缶コーヒーを差し入れたら、ものすごく喜んでくれました。
よし!今晩また差し入れたろ!と思っていたのですが、翌朝付近はすっかりきれいになってました。

最近は機械が良いのか手際が良いのか、一晩で作業が終わるみたいです。
                                                                                         

排雪作業の後は垂直な雪の壁ができるので、地元では雪を「捨てる」ではなく「切る」と言っています。

                                                                                          長女が幼稚園に通っていた時、「パパは何のお仕事してるの?」と先生に聞かれて、「昼はずっと遊んでるよ」と答えたそうです。娘達から見るとステンドグラスの仕事は遊んでるようにしか見えないらしいのです(一部当たってますが)。
その後に続けて「でも夜のお仕事行ってるよ」と言ったそうで、先生がどう解釈したかは不明です。

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