雑記帳

最後のマイウェイ

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「マイウェイ」という歌を知らない人はほとんどいないでしょう。
一時はカラオケで歌われる曲No.1にもなるくらい日本でも愛された曲です。しかしこれが元々はシャンソンだということや、その歌詞と曲を共作し自ら歌ったフランス人歌手のことはあまり日本で知られておらず、正当に評価されていない気がします。ポール・アンカがオリジナルとは異なる英語の歌詞を作り、それを歌ったフランク・シナトラの方が有名になり過ぎて、本家がかすんでしまいました。

そのフランス人歌手クロード・フランソワの一生を描いた映画「最後のマイウェイ」を先週DVDを借りてきて見ました。映画は2012年製作のフランス映画で、原題は「CLOCLO(クロクロ)」、クロード・フランソワの愛称です。
クロード・フランソワが歌った原曲のタイトルは「Comme d’habitude(いつものように)」で、内容も英語の「My way」とは全く別物です。英語の歌詞は、日本語の歌詞と同様”自己肯定型人生賛歌”であるのに対して、原曲の歌詞は”倦怠期型人生悟り歌”って感じです。
僕はどちらかというと仏語の歌詞の方が味わいが 繊細で好きですね。

映画は、彼がエジプトで育ったところから始まり、父親との確執、母親のトラブル等をからめて、歌手としていかに自分を売り込み大成していくかを様々なエピソードを交えて追っています。1967年に「Comme d’habitude」をヒットさせ、1969年にはシナトラの「My way」が世界的ヒット、その後も多少の紆余曲折はあったらしいですが、僕が渡仏した1975年にはフランスポップス界のトップスターでした。
そして僕がパリの工芸学校2年生のある春の日の午後、クロード・フランソワが入浴中に感電事故で死亡したという衝撃的なニュースが流れました。新聞やテレビのセンセーショナルな扱いと人々が深く悲しむ様子を見て、彼の存在の大きさを知りました。1978年3月11日、つまり36年前の今日、クロード・フランソワ39才のことでした。

正直なところ映画のでき自体はそこそこですが、主演のジェレミー・レニエが見かけだけでなく踊る様子までもクロード・フランソワにそっくりということもあって、彼のファンの人にはもちろん、初めて知ったという人にも面白く見られる映画だと思います。

 

そのころパリで買った2枚のベストアルバムです。

30年以上聞いたこともなく、しまい込んでいました。

 

LP盤のレコードが4枚、全48曲。

でもなぜか「Comme d’habitude」は入っていません。

 

 

曲についてのより詳しい説明は「Pen のフランス語日記」さんのサイトをご覧ください。
とても詳しく適切に説明されていますので勝手に紹介させていただきます(リンク自由と書いてありましたので)。

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