雑記帳

生きた線を描くためにーその6-

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見学会3箇所目は、「札幌市豊平川さけ科学館」です。


さけ科学館は、豊平川沿いの木立に囲まれた広い土地に建てられており、カラマツ材を使用したログハウス風建築が周囲によく調和しています。

鮭など淡水魚の孵化放流事業、飼育展示、情報発信などを目的として、1984年に開館しました。

 

建物の設計はフランク・ロイド・ライトの影響を強く受ける田上義也氏によるものです。

氏には生前に何度かお会いしましたが、大変に優しく腰の低い方で、僕なんぞにも会う度に励ましの言葉をかけてくださいました。

建物正面には2尾のサケ稚魚が向かい合った様子がデザインされています。

入り口ドアと正面吹き抜けのガラス面にステンドグラスが取り付けられています。
作者はアトリエ・モンの門田文恵さんです。
門田さんとは、札幌地下街の作品など、これまでに何度も共作していますが、さけ科学館の作品はデザインから制作まで彼女一人で施工したものです。

この日は 彼女も見学会に同行し、作者からの説明がありました。

 

入り口ドアの作品。

”イクラ”をデザインしたということです。

ちなみに、イクラは魚卵を意味するロシア語ですが、キャビアもたらこもイクラです。

北海道で鮭の卵のみをイクラと称するようになったのは、ばらして味付けする前の”筋子”と区別するためと言われています。

 

門田さんには、”筋子”ではなく”イクラ”をモチーフにした理由を聞き逃しました。

 

 

 

ホールの吹き抜けにある大きな作品。

きらきらと輝き流れる川をデザインしています。

 

 

 

 

 

 

サンドブラストで抜いた多数の白い丸と、クリアーの型ガラスが効果的です。

 

 

 

 

 

さけ科学館に来たもうひとつの目的は、泳いでいる魚を見ること。

豊平川に生息するすべてのサケ・マス類の魚をここで見ることができます。

 

一般的な水槽の他に、川の水が直接流れ込んでいる水槽や、大きなイトウが悠然と泳ぐ外池などがあり、先日訪れた千歳市の「さけの里ふれあい広場」に比べて、より展示に力を入れている施設です。

 

 

 

 

 

イワナの幼魚が群れていました。

 

 

ー続く

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