以前に紹介したパリの工芸学校の同窓会、僕は出席できませんでしたが大盛況だったようです。マリー・フランソワーズ教授から報告の画像を送っていただいたのでご覧ください。
ステンドグラスの展示は、採光や強度の点で難しいものですが、ただ展示してあればよいというものではなく、会場自体が美しくなければいけないと思います。
この点に関してフランス人の能力は卓越しており、わずか一週間程度の展示にも労力を惜しみません。
すばらしい会場です。
1970年の開校以来、ステンドグラス科で学んだ学生は数百人いるらしいですが、同窓会に参加した卒業生は数十人程度です。
教授が言うには、卒業生名簿のようなものもなく、思いついた人に連絡し、後は口コミで広まったから参加者は少ないとのこと。
これもフランスらしい話です。
展示会場の真上にあるアトリエ入り口のドアには、初代教授ルネ・ジルー氏に敬意を表して彼の名前を記したプレートが取り付けられました。
これからは”アトリエ ルネ・ジルー”と称されます。
ジルー先生は今でも健在で、遠方に住まわれているため展覧会には来られませんでしたが、ビデオレターを寄せてくれました。
先生の僕に対する口癖「お前は本当に日本人だな」を思い出します。
課題を手早く終えたり、道具を工夫して作り直したりすると、大袈裟にあきれ返ったという表情で言われました。
授業では、早さも効率の良さも求められていなかったのです。
初日のヴェルニサージュ(オープニングパーティー)には大勢の人々が訪れました。
懐かしい顔がちらほらと見えている、ような気がします。