「トドまってはいけない~Part10~」展が昨日終了しました。
この展覧会では毎回新しい出会いがありますが、今回僕が出会ったのは27年前の自分でした。
展覧会のまとめ役山本信先生が保管していた資料の中に、僕が先生のインテリア教室生徒だったときに提出したイラストが残っていました。
最初見せられたときには自分の絵だとは気づかず、先生に「あなたの絵だよ」と言われてもピンとこなくて、よくよく見てからやっと理解できました。
自分の住む家を絵に描いて説明せよと言われたような・・。
実家は建築業でして、仕事の合間に少しずつ増築するものだから、いつも作りかけのような奇妙な家でしたが、最後はただの直方体、つまらない外観になってしまいました。
そんなことも、写真より自分の描いた絵を見た方が思い出せる気がします。
この椅子は何だろう?
家で使っている家具をひとつ描いてこいという課題だったかな。
確かに見覚えのある姿です。
常に部屋の片隅に置いてあって、これに座ることはなく、高いところに手を伸ばすときの足台として使っていました。
足がぐらついて、危なげな椅子でした。
最後は「自分の服装を絵に描いて説明せよ」だったと思いますが、インテリアの教室で何の勉強?って感じですよね。
インテリアコーディネートとファッションコーディネートの共通性に気づかせようということだったのかも知れません。
あのころ自分の着ていた服、かけていた眼鏡、はいていた靴、写真で見るのとは違った趣があります。
「ああ、懐かしい」と思うのは自分だけ、と思っていたら、そのころ出会っていた妻が「あのころはスマートだったよね」と懐かしそうに言いました。
確かに遠い昔の姿です。
「あんたもな」と言いたかったけどやめておきました。