巷ではホテルレストランでの偽装表示が問題になってますが、「トビッコ」を「レッドキャビア」と偽って出してたそうで。
一流のレストランで「これがレッドキャビアです」と堂々とトビッコ出されたら 「へーそうなんだ」と思ってしまいそうです。しかしながら、そもそも「レッドキャビア」という呼称自体が怪しい感じがします。最近の報道では「レッドキャビア」とはマスの卵であるとされていますが、何故あえてマスなのでしょうか?
通常、英語でも仏語でも、「赤いキャビア」と言えばサケの卵を指します。「キャビア」とはチョウザメの卵のことで主にロシア産ですが、当のロシアでは「キャビア」とは呼ばず、「チョールナヤ・イクラー(黒いイクラー)」と呼びます。ロシア語で「イクラー」は魚卵のすべてに対する呼称であり、「赤いイクラー」というとサケの卵を指します。転じて北海道では、サケの卵の塩または醤油漬けを「イクラ」と呼ぶようになったわけですが、かつてそれを「レッドキャビア」と称していたことも記憶にあります。なんともややこしい話です。
いつから「レッドキャビア」がマスの卵を意味することになったのかわかりませんが、見た目も味も本物のキャビアに近いのはむしろトビッコの方であり、マスの卵を件のレストランで供していたら「これはキャビアじゃなくてイクラでしょ」なんて逆に客から苦情をもらっていたかもしれません。
それはともかく、最近フェースブックの友人たちが自作の「イクラ」写真を次々と載せています。それがまた、写真も良いのでしょうけれど、どれも実に美味しそうに見えます。
「よーし、突然遊びに行って少々せしめたろうか」などと悪だくみを抱きながら寝たせいか、昨晩は熊がサケを持ってやってくる夢を見ました。
サケもいいけどね、僕がほしいのはイクラなんだよ。
わかる?
イ・ク・ラ。
わからないか。
じゃいいよ、それ置いてって。
贅沢言っちゃいけません。
これからはサケも美味しい季節です。
(初めて熊を描いてみました)