雑記帳

何か作ろう!ーその2-

2015年2月21日
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ステンドグラスを作るには、絵付けやエッチングなど様々なガラス加工技法がありますが、フュージング(fusing 融解する)もそのひとつです。海外にはフュージング専門の作家もいるけれど、その人たちが作っているものは、立体的なオブジェや照明器具、食器、アクセサリーなどで、ステンドグラスパネルはあまり作っていないようです。

フュージングの利点は、たくさんの色を用いて1枚のガラスに表現できるということです。グリザイユ絵付けやエッチングは基本的に単色の表現ですが、その単純さがステンドグラスの建築環境に与えるパワーに直結しています。エマイユ絵付けやフュージングの多彩色技法は、時としてステンドグラスが本来備えている魅力を減衰させてしまうことがあるため、使用に際しては特別な注意が必要です。僕はパネル制作を主にしているため、通常の仕事ではフュージング技法を使う機会はほとんどありません。

ステンドグラスの工房では、ガラスの切り屑が大量に出ますが、それらのガラスのほとんどすべてはフュージング技法に使用できません。ガラス同士を溶かし合わせられるのは、熱膨張係数が合っている種類だけです。膨張係数を合わせたフュージング用ガラスのシリーズが数社から市販されており、僕が使用しているのはアメリカのブルザイ社の製品です。ブルザイ社のフュージング用ガラスシリーズには、ステンドグラスにもそのまま使えるガラス板と共に、先に紹介したストリンガーの他、フリット(粒)やコンフィティー(薄片)などの素材があります。

 

これらの多様な素材を絵の具のように使用して、昨日作ったのがこちら。

作りたい形に切り揃えたガラス板の上に、また別のガラス板を並べます。

その上にフリットやコンフィティーを散らして、最後に熱で曲げたストリンガーをそっとのせます。

誰にでもできる簡単な技法ですから、これまでボザール工房では幼稚園児や小学生対象の講習会に利用してきました。

しかし簡単な作業ほど、すべてはデザインや感性によって仕上がりが左右されるわけでして、ある意味ハードルが高いとも言えます。

 

 

 

後は電気炉に入れて焼成するだけ、棚板3段になりました。

フュージング所定の温度830℃よりちょっと低めの820℃に設定します。

その方が融解による極端な型崩れを防げるからです。

 

 

焼成スイッチを入れた後はすべて電気炉まかせ、ガラスを取り出せるのは24時間後です。

ー続く

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