雑記帳

愛着心を捨てるーその1-

2015年5月3日
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この季節になると必ず思い出して、ちょっとセンチメンタルな気分に浸れるのは、40数年前、東京での美術予備校時代です。
高校を卒業したばかりですから、何もかもが新鮮でワクワクするような毎日でした。そのころ休日になるとよく出かけていたのは神田の古本屋街でした。朝から回り始め、気に入った文庫本の2,3冊を抱えて昼前にガード下の洋食屋に入ると、そこには休日にもかかわらず学生たちがひしめいていて、狭い店内はタバコの煙で充満していました。小説やテレビドラマの中でしか知らなかった”東京の学生生活”に自分も今参加しているという実感がありました。

しかしその頃買った本のすべては、数年前に処分してしまいました。梶井基次郎の「檸檬」、カミュの「異邦人」、岡本太郎の「今日の芸術」など、その後の僕の人生に大きな影響を与えた本ばかりでしたが、考えるところあって捨て去ることに決めたのでした。おかげで今僕の書棚はがら空き、ブックオフに引き取ってもらえなかった洋書類と傷みの激しい文庫本、子供たちのマンガ本が残るのみです。

 

本に続いて処分しようと思っていたのは、デッサンや油絵などの習作です。

高校の美術部時代のものが数十点、その後の東京予備校時代のものは数百点あります。

どれを見ても懐かしく、愛着を感じるものばかりなのですが、思い切って捨てようと、この連休中に作業を始めました。

このデッサンは、日付から推測するに高校の美術部に入ってすぐの頃、2年生の秋です。

自主的な勉強として自室で描いた覚えがあります。

そんなデッサンがたくさんあり、僕自身はその頃の自分を思い出して懐かしいのだけれど、他人に見せても仕方がないということは重々承知しています。

ー続く

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