雑記帳

”模倣”と”引用”

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ところによって違うとは思いますが、札幌近辺の高校では7月が学校祭の季節です。
今年も平岡高校学校祭ステンドグラスコンテストの審査に行ってきました。

過去2年の審査の様子に興味のある方は、先に下記のページをご覧ください。
       2010年「芸術から学ぶこと」
       2011年「選ぶ、落とす、拾う」

今年ちょっと気になったのは、借り物の図柄、例えばアニメのキャラクターなどが多く目に付いたこと。
ネットからひっぱり出した画像を継ぎはぎした印象があります。
「芸術は真似から始まる」なんてことをよく言いますが、”模倣”と”引用”は違います。
オリジナルの良さを理解し、そこに近づこうとする”模倣”には熱意があり創造の力を感じ取ることができます。対して”引用”には、楽をした軽さや冷たさがあり、作者の体温を感じることができません。

                                                          

今年金賞に輝いたのはこの作品です。

デザイン的に際立って優れていたわけではないけれど(失礼!)、暖かい血が通っている気がします。

タイトルの「grow up」の通り、成長期の若々しさと共に不安感も滲み出ているのが良いと思いました。                                                                                                                                                               

                                                                                                      

                                                                                                             

                                                                                                         

                                                                                                                    

                                                                                                  

審査員特別賞として僕が独断で選んだのはこの作品です。

決して美しいわけではなく(失礼!)、ステンドグラスの範疇からはみ出している感じですが、しっかりとした目的を持って手を動かした痕跡が見えます。

写真でそのタッチが見えないのが残念です。

もしかすると借り物の形が混じっているのかもしれませんが、そんなことも気にならないほど熱意を持って独特の世界を作り上げていると感じられました。

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