展覧会に出品する作品は、普段の仕事とは違って注文制作ではありませんので全くの自由のはずですが、どこかに自分以外の何かが反映されている気がします。一点一点良く考えてみると、確かに不純な要素が多々含まれていました。
これは4年ほど前の夏期講習の課題にするためにデザインした作品です。
受講者の勉強になることが第一、次に楽しく作りやすいことを目的にしていますから、純粋に僕の作品とは言えないでしょう。
こちらは、サインに見える通り、2009年の展覧会のために作ったものです。
それまでの僕の作風には全くなかったスタイルですが、これ以後時々登場しています。
一種の社会的主張が優先し、美しさを求めてデザインしたものではありません。
強いて言えば、面白さを狙ったものです。
この作品は2008年の展覧会の折に制作したもので、比較的自由に作ったかのような記憶でしたが、良く思い出してみるとそうでもありませんでした。
展覧会の経費節約のため、在庫の材料で制作する必要に迫られてデザインしたものです。
つまり、在庫のガラスの大きさに合わせてカットラインを決定し、丸い形になったのも材料の制約を受けて必然的にそうなったのでした。
怪我の功名といいますか、おかげで珍しい作品になりましたけれど。
ー続く