第9日目(10月26日) :
前日夕方、パリのホテルに到着。
この日は10時から、僕がステンドグラスの技術を学んだフランス国立高等工芸美術学校(通称メチエ)の見学をする予定でした。
これまでパリ国立美術学校(通称ボザール)の見学には何度か行っていますが、メチエを訪ねるのは初めてで、僕にとっても卒業以来30数年ぶりのことです。
最寄の地下鉄駅でHelene(エレーヌ)と待ち合わせをしてから学校へ。
エレーヌはメチエの後輩になりますが、今夏日本へ遊びに来て、ボザール工房に5日ほど泊まっていきました。
僕が学生だったとき助手をしていたMarie-Françoise Dromigny(通称マリー・フランソワーズ)さんが、今は教授になって出迎えてくれました。
彼女とも学校同様30数年ぶりの再会です。
エレーヌの日本滞在写真をマリー・フランソワーズに見せているところ。
学生が作業中。
陶芸や壁画や漆塗りのアトリエも見学させてもらいました。
メチエの学生は、自分の専攻する科目以外の学科についても学ぶことができます。
僕はステンドグラスの他に建築とデザインのクラスをとっていましたが、ときどき壁画と漆塗りのクラスにも顔を出していたので懐かしく思いました。
この日から3日間一緒に行動することになった青年が一緒に写っています。
彼は、釧路からの参加者の息子さんで櫻井義信君です。
義信君は、英国の美大を卒業後ロンドンのデザインスタジオで仕事をしており、今回母上と会うためにパリへやってきました。
フランスの美術学校の様子を知って何かの参考になったでしょうか。
そのあと軽く昼食をとってから、セーヌ川の遊覧船に乗りました。
この遊覧船はボザール研修旅行の定番になってまして、旅の最初に川から街並を見ておくと、主だった建物のおおよその位置関係が把握できて良いと思うからです。
船から見上げたエッフェル塔。
あいにくの寒空でした。
1時間ほどの遊覧船クルーズが終わった後は、セーヌ川対岸にあるオルセー美術館へ。
ー続くー