雑記帳

28年前の自分

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前回は”27年前の自分”について書きましたが、偶然にもその直後、”28年前の自分”の仕事に再会しました。
「歳をとると昔話が多くなって困ったもんだ」という声が聞こえてきそうです。しかし、自分の仕事をデータ化して解説と共に残しておきたいという欲求もありますもので、記録も保存もしていない昔の仕事の資料は僕にとって貴重なのです。
「そういう欲求を持つこと自体が歳をとった証拠だな」という内心の声に「歳をとって何が悪い!実際に歳くっちゃってるんだからしょうがないじゃないか」と内心で答えて・・・・・きりがないので本題に入ります。


仕事は大手広告会社からの依頼で、日興証券(現JMBC日興証券)の印刷物用広告にステンドグラスを使いたいとのことでした。

その広告に再会したのは創刊から2年目のLEE、1985年新年号の中です。

新年号ですから実際に僕が仕事をしたのは1984年、つまり29年前ということになります。

そのころの僕はまだ東京で暮らしており、あちらこちらのステンドグラス工房の手伝いをしていました。この仕事も別の工房経由で僕に回ってきたものです。

 

ところでこの表紙の女性が誰だかわかりますか?


それはともかく肝心の仕事の話です。

ステンドグラスのデザインは、広告会社のデザイナーが雑誌などの写真を切り貼りしたものを持ち込んできました。
「かなり俗っぽいな」とは思ったものの、文句を言う立場になく、割り切って製作しました。

逆に広告会社からの要望があり、車の車種が分からないようにデザインを変えてくれとのこと。
さらに使用写真のモデルの人物特定ができないよう顔つきを変えてくれと。

中段の受話器を持つ女性の顔を、そのころ大好きだった夏目雅子さんに少し似せました。

ちなみに、夏目さんはその年の9月に27歳で亡くなっています。

あ!そうそう、LEEの表紙は、28歳の名取裕子さんです。
「名取裕子って誰?」という人もいるでしょうね。

 

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