雑記帳

続・主役と脇役

2008年6月9日
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戦う運動会昨日、じっとしていても汗ばむほどの上天気の中、運動会が行われました。

三女の徒競走の結果は2位でした。3位ねらいだろうと思っていたので上出来と思いましたが、三女は不満そうで、1位になるつもりだったらしいのです。昨年の成績から考えると無謀とも思える過大な欲求の根拠が今分かりました。(今日は、運動会の代休で朝から工房で三女と一緒です。昨日の話を聞きました)
運動会の最後に控える”選抜リレー”は各学年4名の選手が出場する花形競技ですが、三女はその選手達の補欠4名のひとりに選ばれていたということです。幸い(と言うべき)にひとりの怪我人もなく、三女に出番はありませんでしたが、選ばれたという自信が芽生えた様子です。

三女が通う小学校は、各学年の児童数約20名、全学年でも110数名ほどの小規模校です。運動会は普通にやったら午前中で終わってしまうため、近所の保育園と合同になっており所々に園児の競技が散りばめられています。親の競技も多くてゆっくり座っている暇もないくらいで、それでも足りず祖父母の出番や幼児の出番もあります。時間をたっぷり使えるため、徒競走で一度に走る人数は4名にしていますから、20名中上位8名に選ばれた三女の2位は順当な結果です。来年こそは、我が家で初めての快挙となる1位のタイトルを期待できそうです。

昨日の運動会でおや!?と思ったのは、10年ぶりの騎馬戦の復活でした。長女が入学した直後に危険ということで廃止になり、それ以来見たことがなく、子供たちにとっても初めての経験でした。
高学年のみ出場の騎馬戦は、乱戦・一騎打ち戦・勝ち抜き戦と続き、最初戸惑い気味だった児童も親達も次第に盛り上がり、最後の勝ち抜き戦で圧倒的に劣勢だった白組は早くも大将の出番となりました。3人組の馬に跨る大将はさほど大柄でもない女の子で、だれもがこれであっけなく終わりかと思っていたはずですが、試合が始まるや否や電光石火に相手の鉢巻を奪い取った姿に会場がどよめきました。次の試合も、その次の試合も白組大将は胸のすくような戦いぶりで相手を打ち負かし、出番はないかと思われた赤組の大将をついにひっぱり出して、絵に描いたようなクライマックス、大将戦となりました。
相手の大将はいかにも強そうな男の子、しかもこちらは連戦で少々息が切れている様子、会場がシンとなるほどの緊迫感に包まれました。待っている間に白組の馬が疲れて崩れそうになり、ますます不安感を煽ります。
開始のホイッスルと同時に白組が馬ごと突込み、大将が立ち上がって上から襲いかかりましたが、赤組もさすが大将だけあってそれを際どいところでかわすと一瞬の後反撃に転じました。見るからに優勢の赤組の馬に押しかえされて白組危うしという場面もあり、せわしなく体勢が入れ替わる名勝負でしたが、最後は白組大将の手にしっかりと握られた赤い鉢巻が青く晴れ渡った空に高々と掲げられて、会場の大歓声を受けました。
この日は白組の大将が文句なしの主役でした。大将にとってはもちろん,それを支えた馬たちも、負けた相手でさえも、この先の長い人生で時折思い出す一場面になるだろうと思います。

「戦う」という人間の本能が人類に数々の災いをもたらしてきたのは事実ですが、この本能を消し去るということはできません。もしそういうことができるとしても、それは人類の絶滅を意味していると思います。
僕たちの祖先は類人猿の頃、数百万年の昔から、もっと言うなら数億年前の原始生物の時代から戦い続けてきました。過酷な気候や、食料の不足、病気、様々な外敵たちと戦って、何度もの絶滅の危機を乗り越え、自分とその家族や仲間を協力して守り、そうやって綿々と繋いできた結果が現在の僕たち一人ひとりの命です。戦いに負けた者や、戦う気力さえ失った者たちは即座に滅びて、その子孫は現在地球上にはいません。

正しく戦い正しく競争すること、そしてそのために時には主役となって矢面に立ち、時には脇役に徹して主役を支えるという経験を子供のうちから積ませる必要があると思います。かつて自らの命を懸けて戦ってきた僕たちの祖先には遠く及ばなくとも、危険が現実の物であり、実際に肉体の痛みを伴うということでなければ、萎んでしまった生命力を呼び覚ますことはできないと常々感じています。

ところで僕は現実に何かと戦っているか?もちろん戦っています。請求書の山と戦い、納期と戦い、メタボと戦い、年齢と戦い、妻とも戦い、昨年はタンポポとも戦いました。毎日が戦いの連続です。妻とタンポポ以外には連勝記録の更新中ですから、まずまずの戦績でしょう。

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