以前からお付き合いいただいております「(有)山忠ノサカ製作所」のご紹介で、家具の会社「(有)澪(MIO)工房」にお邪魔しました。
場所は札幌市白石区、山忠ノサカ製作所の真向かいに澪工房のギャラリーがあります。
ギャラリーには、ユニークなデザインの椅子やテーブルが多数展示されています。
木工以外の陶器や革製品などの小物が目を惹きますが、それらの品のほとんどは「札幌スタイル」の認定を受けているものです。
「札幌スタイル」とは、 ”札幌のまちのブランド力を活かし、さまざまな企業や人材が連携してビジネスを産み出していく、ネットワーク型の産業を育てる”ことをコンセプトにした一種の文化運動ですす。
澪工房社長の南勝重さんは札幌スタイル運動の推進役として活動されており、公式ホームページでは”つくる人”のトップで紹介されています。
もちろん澪工房の製品もいくつか認定されています。
ギャラリーの窓2箇所に僕の作品を展示していただいています。
「ヤマメ」は細い木枠に収まって窓の中央に浮かんでいます。
ただ展示してあるのではなく、ステンドグラスをいかにしてその場に活かすのかということに配慮されていることを感じられます。
久しぶりに「ヤマメ」君に対面しました。
「デイジー」のエッチングガラスにはシンプルな額を作っていただきました。
周囲の飾りとも調和して、インテリアデザインの一部となっています。
いずれも家具会社の立場からできるひとつの新しい提案です。
隣の倉庫の中も案内していただきました。
倉庫というよりは、ここもギャラリーの続きのようでした。
デザイン的に質の高い家具が並んでおり、北海道の家具デザインが北欧やイタリアの家具にもひけを取らないレベルであることを再認識できました。
札幌スタイルの品々は、決して札幌だけで生み出されているわけではありません。全国から集まった人々が、北海道各地の様々な材料や技術を結集させて作り上げています。
文化は交流が命、デザインは混ざり合うことで新しいものが生まれます。
北道道行政の地域芸術に対する関心と、札幌市のデザインに対する思い入れが、互いに連携しながら今後何を創り出していくのか楽しみです。