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懐かしき庭-その13-

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伝統的ステンドグラス技法では、組み立てに鉛製の桟を用いる。
鉛は、その柔らかさ故に加工性に優れるだけでなく、耐候性や価格の条件も合致して、千年前のステンドグラス起源から現在まで変わらず利用されている。

組み立て

ステンドグラスが他の絵画と最も違う点は、その重量を支え、暴風雨に耐える強度を必要とする点だ。
強度を持たせるために先人たちが編み出した様々な工夫は、”伝統的ステンドグラス技法”と称されるひとつの技術体系の中に集積されている。
その技法について詳しく知りたい方は、過去のブログをご覧いただきたい。

「ステンドグラスの強度―その1-」2015年10月投稿
~「ステンドグラスの強度―その6-」2015年11月投稿まで

参考までにこちらもどうぞ;
「見えない所が大事」       2016年2月 投稿

本作品組み立て始まりの様子。

途中まで。

強度を持たせるために階段状に組み立てていく。
組み立て作業は平面上で行うが、完成後は垂直に立てることになる。その時の重量のかかり方を想像しながら、できるだけ重みを分散し支え合うように鉛の配置を工夫する。
しかしその”工夫”は、デザインまたは製図の段階で考慮し決定されていることだ。

メインの花の細かい部分は時間がかかる。
そこを過ぎたら完成までもう少しだ。

全体が組み上がる。
この後ははんだ付け、そしてパテ埋め作業と続くが、これも大切な作業だ。
詳しくは上記で紹介した過去ブログに記述している。

ー続く

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