暗くなるのを待ってキャンドルに火を灯します。 キャンドルの灯が太陽光や電光と最も違う点は、その密やかな”揺らぎ”だろうと思います。焚火や暖炉の火は、そもそも目的が違いますが、勢いのある大きな揺らぎが、燃やされている物体のエネルギー(熱量)を... もっと見る
700℃で焼成し、翌朝電気炉から取り出したガラスは、煙突のカーブに沿って曲がっています。 煙突を抜くと透明なトンネルのようです。 個別に立てて並べるとこんな感じ。 黄色が基調ですが、青色とのバランスを見たかった。 日の光を透過させると、効果... もっと見る
前日の夜800℃まで加熱された電気炉は、翌朝9時ころには50℃くらいまで炉内温度が下がっています。一度高温で溶かしたガラスは、そこから素手で触れる温度になるまで少しづつ冷ます“徐冷”という工程を経なければなりません。熱いままでいきなり冷たい... もっと見る
通常のステンドグラス制作においては、建築の設計図面のごとく、デザインは予め細部まで決められており実制作に入った後は設計通りに作るだけ、という感じですが、今回のフュージングの作業ではガラスを配置すること自体がデザインなので、デザインすることと... もっと見る
制作工程の続き~ ベースと同じ無色ガラスを細長くランダムにカットしたものをたくさん用意しておきます。 その細長ガラスをベースの上に重ねていきます。この作業は適当にやっても進めることはできますが、実はここがとても大切なところだと思っています。... もっと見る
本日主催者様より連絡があり、前回のブログで紹介した「サン=トロペの昼寝」は北海道立近代美術館では展示されないとの事です。上に載せた「サン=トロペの風景」(1917年)は展示されるそうです。 さてそれでも作品制作の方向性は変わりません。モチー... もっと見る
キスリングの絵の中で最も幸福感が表現されているのは、今回の巡回展にも出品されている「サン・トロペの昼寝(キスリングとルネ)」ではないでしょうか。暖かい色調にふくよかな形、何よりもこの情景を描きたいと思ったこと、椅子に座って新聞を読むキスリン... もっと見る
話は少々前後しますが、キャンドル作家の米澤さんから試作品が届く前に、ホルダーの大まかなデザイン案と、それを熱成形するための型(煙筒)の用意が終わっていました。その後届いたキャンドルに火を灯して眺めながら、より具体的なデザインを考え、いくつか... もっと見る
僕の仕事の9割以上はステンドグラスのデザインと制作です。今回引き受けたキャンドルホルダーはステンドグラスではないけれど、ほぼ同様の工程で納品することになりそうです。 まず注文主の要望を聞き、それから予算・納期の決定。その後デザインを提示して... もっと見る
昨年より本州を巡回していた「キスリング展」が、いよいよ今年4月25日から北海道立近代美術館で開催されます。 キスリングは、20世紀初めにパリで活動した”エコール・ド・パリ”の画家たちの中でも、生存中に大きな成功を収めたまれな存在とされていま... もっと見る
ステンドグラスの鑑賞方法のひとつは、ガラスを透して壁や床に映る光を楽しむことです。ステンドグラスを正面から見てその図柄を鑑賞することもできますが、それならば一般の絵画と違いはありません。ガラスを透過した光がステンドグラス特有の効果であり、ス... もっと見る
今から2ヶ月ほど前、つまり4月の中頃のことだったと思いますが、友人の小野昭一氏から、新しく出すCDのジャケットデザインを頼まれました。その話をしているうちに、「ついでにCDのタイトルも考えてくれないか」ということになって、そちらも引き受けま... もっと見る
2017年7月初出の連載ブログ”Elefante Giallo(黄色い象)”の最終章は、絵付けガラス作品設置後のレストランを、原画の作者高梨芳実画伯と共に訪れた後で書こうと決めていましたが、その訪問が予定より1年以上遅れて先月末にようやく実... もっと見る
ステンドグラス制作という仕事は基本的に建築業の一種です。そのため北海道では、雪に埋もれる冬場の建築業は停滞し、仕事よりも除雪に忙しい日々を過ごすことになります。今年の冬も例外ではなく、特に年が明けてからは「さて今日は何しようかなあ~」などと... もっと見る
2018年9月6日に起きた北海道観測史上最大の地震に続いて、およそ五ヶ月後の今年2月21日21時22分頃、再び同じ震源地で大きな地震が起きました。 その19分後、鳩山由紀夫元首相が、この地震は「CCSによる人災と呼ばざるを得ない」とTwit... もっと見る